銀行口座を開設したらデビットカードが使えますので、
大概の支払いはデビットカードで行うことができるようになります。
したがって、クレジットカードが無くても生活はできるわけです。
しかしながら、クレジットカードを作ると生活はさらに便利になります。
というよりも、いろいろ考えると必須とさえ思います。
とはいえ、イギリスのクレジットカードは日本のクレジットカードとは
少しばかり違うところがあり、所有にあたっては考慮が必要です。
デビットカードと比べて何がいいかと言えば、 日本のクレジットカード同様以下のようなメリットがあります。
デビットカードは普通ポイントがつかないので、
ポイントがつくのはクレジットカードの大きなメリットだと思います。
それから念頭においておかなければならないことは、
イギリスはやはり日本より治安が悪い部分があるということです。
私も実は購入したばかりの自転車を駅前の人通りのある駐輪場から持って
いかれたことがあります。切断されたチェーンはその場に落ちていました。
このように、
購入品のショッピングプロテクトがあるというのも実は大きなメリットだと思います。
また、日本でもクレジットカードの選択基準の一つとして
旅行保険を重視する人もいると思いますが、
イギリスでも同様にヨーロッパ中に海外旅行に行くときに保険が付帯するのは
それなりに意味があることです。
とはいっても、通常のケースでは EHIC やプライベート保険があるでしょうから、
医療費補償はそこまで重要ではなく、
むしろ、航空機遅延補償などの医療以外の補償のほうがメリットが大きいと思います。
しかしながら、クレジットカードの一番のメリットは、
カードを不正使用されたときに本人の過失がない限りは
賠償責任が基本的に無いことだと思います。
私も以前クレジットカードを不正使用され、
私の知らないところで ROLEX やら iPhone やらを買われた経験がありますが、
クレジットカード会社がすべて無請求で処理してくれました。
これがデビットカードの場合、その賠償責任はほとんどのケースで
カードの所有者になってしまうのではないでしょうか。
このように考えていくと、
デビットカードを日常的に使うのはむしろリスクであるとさえ思うわけです。
だから、クレジットカードを持つことのメリットは計り知れない
ということになってきます。
イギリスではクレジットヒストリーがないとクレジットスコアが低いので
そもそもクレジットカードが作れません。
もし仮に作れたとしても一番低いステータスのカードのみだったりします。
おそらく、日本でゴールドカードを所有していた人でも非常に低いスコア
からの出発になるのではないでしょうか。
海外からの移住者には非常にやっかいなシステムです。
さらに、このスコアによって金利も変わってくるようです。
だから、ヒストリーを積み上げてスコアを上げるためにも
まずはとにかく作れるカードを作り、
ヒストリーを作り上げる必要があります。
参考: Experian Credit Score
とはいうものの、ヒストリーを作り上げるのは簡単ではありませんが、
地道にやって行くしかないでしょう。
私の印象では実は American Express が一番作りやすい気がします。
おそらく、American Express は日本でのヒストリーを参考にしているからではないのかと想像しています。
私は低スコアのせいで他のカードの入会申し込みが軒並玉砕した状況にあっても、
American Express はすんなりと作ることができました。
クレジットカードを比較する場合、必ず出てくるのが
Representative Annual Percentage Rateです。
Annual Percentage Rate (APR) とはいわゆる金利のことで、
Representative APR というのはクレジットカード会員の少なくとも
51%がこの APR であるということを表しています。
日本でもリボ払いにすると金利が発生しますが、
日本では法律で上限金利が決っているので、
どのクレジットカードも金利は横ならびですよね。
ところが、イギリスには明確な上限金利が無いらしく、
APR はクレジットカードごとに違いますし、
日本と比べるととんでもない APR を謳っているカードもあります。
そして、APR はその人のクレジットヒストリーや収入によっても変わります。
だから、Representative を付けて目安となる APR を表示し、
大方の人はこの APR だからあなたの APR
の参考にしてね、というふうに表記するわけです。
このように、
クレジットカードによってこの Representative APR が結構違いますので、
クレジットカードを選ぶときの大きな基準の一つとなっています。
まぁしかし、金利がかからない期間内(たいてい最大56日)に支払ってしまえば
そんな APR も無視できるので、
リボ払いに興味がなければそれほど重視するポイントではないと思います。
さらに、日本にいるとあまりピンときませんが、 イギリスのクレジットカードにはこんな特長もあります。
バランスをトランスファーするというのは他のクレジットカードに 残高自体を移行するということですが、 日本だとおそらくそんな概念ないですよね。 特に、バランスをトランスファーすると最初の1年は金利なしだよ、など というメリットを謳っているカードが多いことに驚きます。 おそらく、いま使っているクレジットカードの有利子クレジット残高が大きく 金利の支払いが痛いので、 一旦他のカードにそのクレジット残高を移行して金利を猶予してもらうということなんだ と思います。 そんなことで大丈夫かな、と思いますが、 カードのメリットとしてアピールしているカードが多いところを見ると、 それほど需要が多いということなんでしょう。
バランス(クレジット残高)をどうやって支払うか、
これがまた日本とは少し違います。
まず、日本の銀行口座引き落としに近い概念に Standing Order があります。
しかし、Standing Order は家賃など毎月決まった額を決まった相手に送金
する場合に使うようです。
一方、公共料金のように毎月の請求を元に決まった相手に送金する場合は
Direct Debit を使います。
よって、クレジットカードの場合もこの Direct Debit を使います。
Direct Debit をカード会社に登録すると、毎月、自動的に決済してくれます。
このとき、毎月全額(Full Balance)支払うのかそれとも一定額支払うのか選べます。
一定額にすればそれはリボ払いと同じような概念になります。
ただし、前述のように金利は相当高いのでお勧めしません。
他方、自動決済ではなくて、請求の都度銀行送金や小切手で支払うという
のもできるようです。
しかし、特に小切手は郵送(Royal Mail)という微妙なサービスに依存しますので
これはお勧めしません。
イギリスのクレジットカードは日本のクレジットカードと違って
クレジット使用日から72時間ごとにオンラインで請求が上がってきます。
従って、その都度オンラインでデビット決済することが可能になります。
これが一番お手軽で確実だと思います。
イギリスにはなぜだか日本ほどクレジットカードの選択肢はありません。
また、国際ブランドは MasterCard か American Express が多い印象です。
VISA もありますが、選択肢は非常に限られています。
デビットカードがのきなみ VISA ばかりというのも関係あるんですかね。
お薦めなのは年会費無料でポイントが貯まるものか
付帯サービスが魅力的なもの、
もしくは年会費はかかっても入会ボーナスが魅力的なものです。
特に、American Express は加盟店がまだまだ少ないので、
おそらく利用者を増やすためにポイント還元率などのサービスが
他ブランドより優れていることが多いのが魅力です。
旅行好きの人にとっては非常に魅力的なカードです。
貯めた Avios は BA 便以外にも
JAL 国際線などのワンワールドアライアンス便に乗れますし、
JAL 日本国内便でも 6,000Aviosから使えます。
しかも、JAL の国際線特典航空券制度が2018年に変更された結果、
BA のAvios はより価値が高まったように見えます。
使い勝手は想像以上にいいと思います。
Nectar ポイントがどんどん貯まる非常に魅力的なカードです。
Nectar
は200ポイントで1ポンドの価値があり、
Sainsbury's、 eBay、Currys PC World、DEBENHAMS などの様々な
Nectar 加盟店
で使うことができます。
例えばeBayでは2000ポイントから支払いに使用できます。
このカードはポイントの還元率が高い上に、
初年度年会費無料と合わせて入会ボーナスで5年分の年会費を賄えるので、
5年以内の滞在の方には特にお得です。
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Amazon.co.uk をよく使う人には魅力的なクレジットカードです。
また、クレジットスコアが比較的低い人でも作りやすいため、
クレジットスコアをこれから上げていきたい人にもお薦めです。
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旅行好きの人にとっては非常に魅力的なカードです。
三井住友 VISA カードのヒルトン H オナーズ VISA クラシックカードと
同じようなカードですが、ポイントの加算率はこちらのほうが優れていますし、
ヒルトン関連のサービスもこちらの方が優れていると思います。
それに、イギリスでは特に貴重な VISA ブランドです。
旅行好きの人にとっては非常に魅力的なカードです。 特に、日本ではIHG提携カードは存在しないだけに一考の価値があります。
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UA のマイルを維持したい人にとっては持っていて損のないカードです。 日本にも似たようなセゾンマイレージプラスカードがありますが、 それとは違い年会費がかからないのが魅力です。
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HSBC に口座があるなら。
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